チェンバロ製作家安達正浩 – クラヴサン工房アダチ
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チェンバロフレンチモデル・一段鍵盤 | 愛知県 個人蔵
フレンチ一段鍵盤チェンバロの現存する数は二段鍵盤に比べ少ないと思われます。このため安達工房では特定のモデルではなくいくつかの現存楽器と資料に基づいて設計をしております。このモデルにおいてはフランスでラヴァルマンされフレンチ仕様にされたフレミッシュのヨハネスルッカースの二段鍵盤を基礎にしました。フレミッシュのルッカースとフレミッシュ系フレンチは設計の基本が同じです。但しフレンチ化する過程でストップを一列追加したため弦張力の半減と撥弦位置の変更を余儀なくされましたが、このことにより素晴らしい音色を発見することになります。このフレンチ独特の音色はその後のフレンチチェンバロ製作を席巻し方向性を決定的にしました。この二つの変更により発見されたフレンチの音色を生かす設計による一段鍵盤がこのチェンバロとなります。
小型でソロ演奏、伴奏演奏さらに運搬の簡便さの実現を目指したモデルです。このモデルではストップは二つですが、撥弦位置が選択できるように三列のストップ位置が用意され変更できるようになっております。音色の選択の自由度が楽しめる設計になっています。
写真の装飾は注文主の希望により女性的なものとしてデザインいたしました。楽器本体外側はピンク大理石をイメージしており、楽器内部はアラビアンナイトの世界をイメージして三日月を(これは注文主のお名前に縁を結んで)円形ドームを持つ宮殿のテラスからの眺望。そこにアラジンのランプから立ち上る香りと音楽が夢の世界に人を誘うという象徴といたしました。
鍵盤 | 下(主)鍵盤 | 8フィート2列の弦 |
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上鍵盤 | なし | |
バフストップ装備 | ペダルなし | |
音域 | FF~f3 61鍵(5オクターヴ) |
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ピッチ | a1=398Hz~440Hz (ピッチ可変トランスポージング機構付) |
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寸法 | 奥行2m10cm 幅95cm 厚さ29cm (脚部含まず) |
ケース | ポプラ |
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響 板 | エピセア |
ピン板 | フランス樫 |
ジャック | 梨 |
タング | フランス柊 |
ジャック・バネ | いのしし背毛 |
鍵盤 | 黒檀張(黒鍵)、黒染梨材牛骨張 |
弦 | マルコム・ローズ製作クラヴサン用特殊弦(中高音:鉄、低音:真鍮) |
爪 | 羽軸またはデルリン(フォーゲル鋳造) |